23歳の推しにも会いたかった
大好きだった私のかわいいかわいい(元)推し、23歳のお誕生日だね
おめでとう。
また一年健やかに過ごしてください。今はそれだけが私の願いです。
今日は3月15日。
4年前、2014年の私はこの日国立競技場にいた。今はもう改修の為に取り壊されている、あのスタジアム。
当時の私はちょうど転職したばかりで、チケットの当落が出たころにはなんならまだ無職だった。当時19歳の私は親に頭を下げ交通費だけ貸してもらった。チケット代は前職(派遣社員)で稼いだ貯金の最後の残りで工面した。
ももクロの現場に行くのは、ライブビューイングを除けばかなり久しぶりのことだった。最後に現地に行ったのは2012年夏のホールツアーの青森公演。実に2年近く現地には行かず、ライブビューイングに行くのみに止まっていた。
高卒で就職したばかりで仕事が忙しかったとか、他に夢中になれるものができて疎かになっていたとか、理由はたくさんあった。
それでもライブに行けば、メンバーはどんなファンも等しく歓迎し、全力で私たちを楽しませてくれた。
2013年のももクリの何日か前に、当時付き合っていた元彼に振られた。理由は私があまりにもドルオタすぎるから。
そんなん承知の上で付き合ったんじゃないんかい!!!!!!
ちなみに彼氏もオタクだった。アイ●スのPさんだった。
彼としては、彼女が女性にばかりキャーキャー言っているのが気に入らなかったそうだ。当時の私は大いにキレた。たぶん今ならプリパラを全シリーズ強制的に見せて解決する方向に行ったと思う。み~んなトモダチ、み~んなアイドル!おまえもアイドルになるんだよ!!!!
そんなことはどうでもいいが、心中穏やかでなさがメーター振り切れていた私。
それでもももクロのライブは楽しかったし、南ピーさんのサプライズには泣いた。
「一生ももクロ推す・・・一生モノノフでいる・・・」
そして迎えた2014年3月15日。
残念ながら翌16日のチケットは手に入らなかったが、それでも十分だった。
やばかった。
マジで語彙力が無いことをこれほど悔やんだこともないが、やばかった。
ていうかエモい。
だって!!!!デビュー曲の衣装を着たあの子達がまさか国立競技場の聖火台に登場するなんて思わなかった。
国立競技場のアリーナから見上げたももクロちゃんたちはとてつもなくかっこよくて、かわいくて、アイドルだった。
ライブが始まり、OP映像で涙ぐみつつovertureでテンションを爆上げしたものの一曲目の『ももいろパンチ』で大号泣。
やってきました今日は あなたと私の Special Day!
こんなん泣くじゃん……
ももパン大好きなんですよ……
歌詞も振り付けも最大級にかわいい……ありがとう世界……
ステージの上のももクロちゃんはやっぱり最強のアイドルで、エンターテイナーだった。
ピンキージョーンズの歌詞
天下を取りに行くぜぃ
ここを
天下を取りに"来た"ぜぃ
お前らが天下一だ!!!!!!!!ヒューーー!!!!!!!!!最高!!!!!!!!最高オブ最高!!!!!!!!
と思ったことを今でも鮮明に覚えている。
あたしオタクだから 興奮すると声が大きくなるの。
いやだってすごくない??????かっこよすぎでは??????
弱冠ハタチかそこらの女の子達が天下を取りに来ちゃったんですよ!?????私ならすぐ天下なんて渡しちゃうわ(?)
このあたりはリーダーの二日目の挨拶に繋がるんですけどね
思い出して泣きそうなのでそのくだりは省略します
結局私は笑顔ではいられなかったので、語る資格はないと思う。
あのときに見た緑一色の国立競技場は一生忘れることのできない光景だし、あれ以上に美しいと思うものも、今のところはない。
国立競技場大会以降、本格的に仕事が忙しくなりあまりライブには行かなくなった。
いわゆる在宅というもので、Chanだけは毎週欠かさず見る、というスタイルだった。
(夢がいっぱい詰まった丼は今でも作るが、ケチフライだけは勇気が出ない)
そうしてライビュにも行ったり行かなかったりを繰り返して、そのまま年を越した。
紅白は、なんだか辛くてきちんと見られなかった。思えばこのときから、私は有安さんのいないももクロを恐れていたのかもしれない。
2015年も在宅気味で、思い出せる限りで参戦したのは映画「幕が上がる」の全国行脚舞台挨拶だけだ。
仕事を仮病で休み駆け込んだ映画館から、号泣しながら帰った。
内容はさることながら、「行く春来る春」があまりにも良曲すぎてそれだけで泣いていたのは我ながらどうかと思う。
そうしているうちに2016年になり、久しぶりに行った現場が『俺の藤井2016 in さいたまスーパーアリーナ「Tynamite!!」』
妹分の生のパフォーマンスを見るのは初めてだったが、十分楽しめた。
その後しばらく間をあけて、7月3日。
有安杏果ソロライブ「ココロノセンリツ ~Feel a heartbeat~ Vol.0」
まさかチケット取れると思わないジャン……?
だっっっって横アリですよ?
国立初日といい、何か持ってるぞ私…と思いつつ職場に「ももクロのソロコンがあるので…」と公休希望を出す。オタクに寛容な職場でよかった。
地方から遠征するオタクの朝は早い。6時過ぎには都内に着き、適当なネカフェで時間を潰さざるを得ない。
事前認証を済ませ、なぜか新宿に映画を見に行った。
あの応援上映のやつ。今からでも遅くないし1時間あれば見れるから見て欲しい。
モノノフさんはたぶんキンプリも好きだよ。たぶん。
それは今はどうでもいいんですが、ソロコンは開始前からすばらしかったです。
座席に置いてあった12歳の有安さんからのお手紙。まずそこで泣くオタク。
やばっ 私の涙腺 弱すぎ…!?と思ったが、隣の席の見知らぬお姉さんも泣いていた。
内容に関してはマジで最高以外の言葉が私の脳みそからは出てこないので、各自円盤で確認してほしい。
でもこれだけは言わせて。黒い週末の出だしで咳してたのは本気で心配でした。
その後は地元のロケハンに行ったりChanを見たりフォーク村を見たり…
お前もっと頑張れなかったのか?
はい…すみません…
2017年もおおむねそのような感じで、唯一行ったのが有安さんのソロツアーの最終公演だった。
ハスキーな声の魅力が最大限に楽しめる「遠吠え」、キャッチーな曲と歌詞で(私の)心を鷲づかみにした「TRAVEL FANTASISTA」
どの曲も最高。以上です。
この頃の私は映画館に通って同じ映画を何十回も見るという少し頭のおかしい行動に走っていた。その映画のライブにも行きたくて、ちょうど10月の中旬頃の遠征を考えていた。
10月20日の武道館でのソロコン。行こうと思えば行けなくもなかったが、翌日幕張でのライブ参戦を控えていたため見送った。
いや……アホすぎでしょ……。
「きっと次回もあるだろう」と思っていた「次回」がもはや永遠に訪れないし、お前はいずれ死ぬ。
そうこうしているうちにあっという間に年が明け、訪れた1月15日。
仕事の昼休憩に入ったタイミングでtwitterを開くと、ざわついているオタクたちのツイートが流れてきた。
引退?まさかそんな…、と思いつつブログを開くと、確かにそこには彼女の言葉で引退する旨が綴られていた。その後は全く使い物にならず、ニュースを見て心配した上司がミヤネ屋に間に合うようにと早退させてくれた。
とにかく、涙が止まらなかった。日付が変わるくらいの時間までは、泣き続けていた。その後も何かにつけては涙が出て、翌日には両目が真っ赤に腫れていた。
ネットニュースで21日に幕張で卒業公演が開催されると知り、すぐに新幹線とホテルを予約した。偶然にも10月に宿泊したホテルをまた利用することになった。あの頃はまさかこんなことになるとは考えてもいなかった。けれど、チケットはなくとも会場推し、と思っていたから、迷いは無かった。
結局現地のチケットは取れなかったものの、イベントホールで開催されたライブビューイングのチケットを手にすることができた。ところで現地のチケットって明らかに関東民にしか当たって無かった感じでは…?
正直今後のことは何も考えられなかったし、考えたくなかった。
都内に向かう夜行バスの中でも、ももクロの曲は聞けなかった。あと何時間後には、私の大好きなあの子はこの中からいなくなってしまう。そう思うと、涙があふれて来た。
会場に着いて入場列に並ぶと、それぞれの色のTシャツやグッズを見につけたファンがたくさんいて、きっともう私がこの景色を見ることはないのだろうなあ、と思うと無性に寂しくなった。有安さんのいないももクロを応援できるのか、あの日からずっと考えているが、未だに答えは見つからないままだ。
ライブが始まっても、心は晴れなかった。この曲を歌うのはこれで最後、自己紹介もこれで最後、あと何曲聞けるのだろう、あと何曲あの子のダンスを見られるのだろう。
そんな思いでいっぱいで、"ライブを楽しむ"ことなんてできなかったのが少し彼女たちに申し訳なかった。
有安さんの最後のあいさつ
私も10周年はここにいて迎えられると思ってました。でもこれは4人の、これからのためにこうするしかなかったから。ももクロはね、よく『奇跡の5人』と言われてるけど、私はあんまりそんなこと思ったことなくて。この4人と、モノノフさんで5人だと思ってます。
全く納得できなかった。どういうこと?
4人のためにこうするしかなかった、という言葉の意味は、彼女が卒業してから解禁された数々の新しい仕事を知ってようやく腑に落ちた。
でも、
『奇跡の5人』と言われてるけど、私はあんまりそんなこと思ったことなくて。この4人と、モノノフさんで5人だと思ってます。
どういうこと?
ファンからすれば、有安さんがいてはじめて『奇跡の5人』足り得るのに。どうしてそんなことを言うのだろう…。
悩んでも悩んでも答えが見つからなかった。そりゃそうだ。私は有安さんのファンだけど、彼女のすべてを理解しているわけではないから。
ライブの後は一人でヤケ酒をした。次の日朝が早かったけれど、そんなことはどうでもよかった。
晴れやかな顔で卒業していく有安さんと対照的に、未来への不安を隠せなかったリーダーの表情を覚えている。『普通の女の子になりたい』というけれど、あなた以外の4人のことは考えなかったの?
なんて、少し身勝手なことも考えたりした。
けど、芸暦22年の有安さんの言う『普通の女の子になりたい』は、途轍もなく重たく私の心に響いた。だって、普通の女の子だった事がないんだもの。そんな有安さんがそう言うなら、受け入れたいと思った。受け入れるしかなかった。推しの幸せを願わないドルオタはきっといないだろう。私は有安さんが幸せでいてくれるなら、なんでもよかった。幸せの形が『普通の女の子』か『歌もダンスも楽器もできる最強にかっこよくてかわいいアイドル』かの違いなんて、もうどうでもよかった。
有安さん、今はどんな生活をしていますか?
夜はきちんと眠れていますか?
あなたのファンはまだ未練タラタラで、twitterであなたの事ばかり話しているけれど、あまりエゴサに夢中にならないでくださいね。
………………と、ここまで書きましたが、有安さんtwitterとinstagramを始めたんですね。おかえりなさい、と言っていいのでしょうか。
また元気な姿を見れて嬉しい半分、ちょっと早すぎじゃない?と思う私もいる。
あの日もう二度と会えないと決死の気持ちで見送ったのに、もう?もう会えちゃうの?
ちょっと複雑だ。面倒なオタクで本当にごめん。
何はともあれ元気でいてくれてよかった。
今後もどうか健やかに。
23歳の有安さん、おめでとう。あなたの幸せを心から祈っています。